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健康型有料老人ホームとは?健康型有料老人ホームについて徹底解説

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健康型有料老人ホームは、自立した高齢者が個室で暮らしながら、食事や洗濯などのサービスを受けられる施設です。

共用スペースも充実し、入居者同士の交流や趣味も楽しめます。

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健康型有料老人ホームの特徴
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健康型有料老人ホームの特徴

健康型有料老人ホームは、自立した高齢者が安心して暮らせる住まいです。

特徴やサービス内容を簡単にまとめました。

健康型有料老人ホームとは何か

健康型有料老人ホームとは、介護を必要としない自立した高齢者が、安心して快適に生活できるように設計された高齢者向けの居住施設です。

健康型有料老人ホームとは | ロイヤル介護によると主に60歳以上の健康な方が対象で、「まだまだ元気だけれど、1人暮らしに不安がある」「家事の負担を減らして、趣味や友人との交流を楽しみたい」といった希望を持つ方に適しています。

出典:健康型有料老人ホームとは | ロイヤル介護

この施設の大きな特徴は、日常生活をサポートする各種サービスが充実していることです。

毎日の食事は栄養バランスに配慮されたメニューが提供され、掃除や洗濯といった家事もスタッフが代行してくれます。

これにより、入居者は家事の手間から解放され、自由な時間を増やすことができます。

また、プライバシーを大切にした個室が用意されている一方で、共用スペースも充実しています。

ラウンジや食堂、図書室、趣味のサークル室などがあり、入居者同士で会話やレクリエーション、趣味活動を楽しむことができます。

こうした交流の場があることで、孤独感を感じにくく、活気あるシニアライフを送ることができます。

ただし、あくまで自立した生活ができる高齢者を対象としているため、介護が必要になった場合は原則として退去しなければなりません。

身体介護や認知症ケアなどのサービスは提供されていませんが、日々の安否確認や健康相談、緊急時の対応など、安心して暮らせるサポート体制は整っています。

このように、健康型有料老人ホームは「自分らしく、安心して、豊かな老後を送りたい」と考える元気な高齢者にとって、理想的な住まいの1つです。

家事の負担を減らし、趣味や交流を楽しみながら、安心して暮らせる環境を求める方におすすめの施設です。

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健康型有料老人ホームの入居にかかる費用・料金

健康型有料老人ホームの入居にかかる費用は、他の有料老人ホームと比べて高額になる傾向があります。

主な費用は「入居一時金」と「月額利用料」に分かれます。

まず、入居一時金は施設に入居する際に一括で支払う前払い金です。ケアスル介護によると相場は1,000万円〜5,000万円程度と非常に高額です。

出典:ケアスル介護

施設によっては入居一時金が不要な場合もありますが、その場合は月額利用料が高く設定されていることが多いです。

施設によっては入居一時金が不要な場合もありますが、その場合は月額利用料が高く設定されていることが多いです。

また、入居一時金は「想定居住期間の家賃やサービス料の前払い」といった位置づけで、長期間入居するほど月額費用が安くなるメリットがあります。

もし償却期間内に退去する場合は、未償却分が返還される仕組みが一般的なため覚えておきましょう。

次に、月額利用料ですが、これは家賃・管理費・食費・日常生活費などを含み、相場は15万円〜70万円程度です。

入居一時金を支払わない場合は、月額利用料が40万円〜120万円とさらに高額になるケースもあります。

内訳としては、家賃が0〜10万円(入居一時金ありの場合)、管理費が11〜20万円、食費が3〜6万円、日常生活費が1万円程度が目安です。

施設によっては、サービス費やおやつ代などが別途必要になる場合もあります。

出典:ケアスル介護

また、健康型有料老人ホームは、居室や共用設備、サービス内容が充実しているため、介護付きや住宅型有料老人ホームよりも費用が高くなる傾向があります。

特に都市部の施設は地方よりも入居一時金や家賃が高額です。

逆に、地方の施設を選ぶことで費用を抑えることも可能です。

このように、健康型有料老人ホームへの入居には高額な初期費用と月額費用が必要となるため、施設ごとの費用体系や返金制度、サービス内容をよく比較し、自分のライフプランや予算に合った施設選びが重要です。


健康型有料老人ホームのサービス

健康型有料老人ホームでは、元気な高齢者が快適に過ごせるよう、生活支援や食事サービスなど充実したサポートが提供されています。

具体的なサービス内容をまとめました。

介護サービス

基本的に身体介護サービスは提供されません。

これは、施設の入居対象が「自立した生活ができる健康な高齢者」に限定されているためです。

入居者は日常生活の家事や食事の支援、安否確認、緊急時対応といった生活支援サービスを受けることができますが、入浴や排せつ、食事の介助など、いわゆる身体介護は原則として行われません。

このため、入居者が要介護状態になり、日常生活において介護が必要と判断された場合、契約解除となり、施設を退去しなければならなくなります。例えば、認知症を発症したり、身体機能が低下して自力での生活が困難になった場合も、同様に退去対象となることが多いです。

健康型有料老人ホームは、あくまで「元気な高齢者が安心して暮らせる場」を提供することが目的であり、介護が必要な方への専門的なケアや医療サービスは想定されていません。そのため、入居後に介護が必要となった場合は、介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホームなど、より介護体制が整った施設への住み替えを検討する必要があります。

一方で、掃除や洗濯、食事の提供、安否確認、趣味活動やレクリエーションなど、生活を豊かにするためのサポートが充実しています。

入居者は家事の負担から解放され、趣味や交流の時間を持つことができるため、元気なうちからアクティブなシニアライフを送りたい方に適した施設です。

このように、健康型有料老人ホームは「自立した生活を続けたいが、家事や1人暮らしに不安がある」という高齢者向けの施設であり、介護が必要になった場合には契約解除・退去となる点を十分に理解したうえで利用を検討することが大切です。

医療

医療スタッフの常駐や本格的な医療サービスは原則として提供されていません。これは、健康型有料老人ホームが「自立した生活ができる健康な高齢者」を対象としているためであり、日常的な医療ケアや看護が必要な方には適していません。例えば、介護付き有料老人ホームや医療特化型の施設のように、看護師や医師が24時間体制で常駐しているわけではなく、日常的な投薬管理や医療処置、緊急時の医療対応などは、基本的に外部の医療機関に依存することになります。

ただし、入居者の健康維持を目的としたサービスがいくつか用意されている場合があります。代表的なのが、定期健康診断や健康相談です。多くの施設では年に1回または2回の健康診断を実施しており、血圧測定や血液検査、問診などを通じて入居者の健康状態をチェックしています。また、日常的な健康相談も受け付けている施設が多く、体調に不安がある場合にはスタッフに気軽に相談できる体制が整っています。

さらに、施設によっては、医療機関との連携を強化しているケースもあります。例えば、近隣のクリニックや病院と提携し、必要に応じて医師の往診や通院のサポートを受けられるようにしている施設もあります。また、緊急時には迅速に救急搬送ができるような体制を整えているところも多く、万が一の際にも安心です。

日常生活の中では、職員が定期的に居室を訪問し、入居者の様子や体調を確認する「安否確認」や「見守り」も実施されています。これにより、急な体調不良や異変があった場合にも、早期に発見し対応できるようになっています。

このように、日常的な医療サービスや看護は提供されませんが、健康管理や相談、緊急時のサポートといった最低限の健康維持サービスは用意されています。医療面での手厚いサポートや介護が必要な場合は、介護付き有料老人ホームや医療特化型の施設への住み替えを検討することが重要です。自分の健康状態や将来的な不安を踏まえて、施設選びを行うことが大切です。

リハビリテーション

専門的なリハビリサービスは原則として提供されていません。

これは、健康型有料老人ホームが「自立した生活ができる健康な高齢者」を対象としているためであり、日常的な機能回復や身体能力の維持・向上を目的とした専門的なリハビリテーション(理学療法士や作業療法士による個別訓練など)は、介護付き有料老人ホームや医療特化型の施設で主に行われています。

しかし、入居者の健康維持や生活の質向上を目的とした軽い体操や運動プログラムを実施している施設は多く見られます。

施設によっては、朝のラジオ体操やストレッチ、ウォーキング、簡単な筋力トレーニング、ヨガ、太極拳といった集団プログラムが定期的に開催されており、誰でも気軽に参加できるのが特徴です。

これらの運動は、身体機能の維持や転倒予防、生活習慣病の予防、さらには入居者同士の交流や気分転換にもつながります。

また、施設によっては、機能訓練室や運動器具を備えているところもあり、入居者が自主的に運動できる環境が整っています。

日常生活の中で自然に体を動かす機会を増やすことで、健康意識の高いシニアライフをサポートしています。

さらに、レクリエーションや趣味活動の一環として、ガーデニングやダンス、軽スポーツなどが取り入れられている施設もあります。

一方で、要介護状態となり専門的なリハビリや介護が必要になった場合は、健康型有料老人ホームでは対応できないため、原則として契約解除・退去となります。

その際は、介護付き有料老人ホームやリハビリ特化型施設への住み替えを検討することになります。

このように、専門的なリハビリサービスはありませんが、健康維持や予防のための軽い運動や体操、レクリエーション活動が充実していることが多く、元気な高齢者が自分らしくアクティブに暮らせる環境が整っています。

施設ごとにプログラム内容や設備は異なるため、見学時にはどのような運動や活動が行われているかを確認することが大切です。

Inline Imageリハビリテーション

食事

入居者の健康を第一に考えた栄養バランスに配慮した食事が毎日提供されます。高齢者は加齢による体力や消化機能の低下、生活習慣病のリスクなど、食生活において注意すべき点が多くあります。
そのため、多くの施設では専属の管理栄養士や調理師が常駐し、旬の食材や地元の食材を取り入れながら、カロリーや塩分、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどのバランスを考えた献立作りを行っています。


食事は1日3食が基本ですが、施設によっては朝食・昼食・夕食の時間を複数の時間帯から選べるようにしているところもあります。
これにより、入居者は自分の生活リズムや体調に合わせて無理なく食事を楽しむことができます。
また、バイキング形式や選択メニューを導入している施設も増えており、毎日の食事にバリエーションと楽しみが生まれています。

さらに、季節ごとの行事や誕生日、敬老の日などの特別な日には、行事食や特別メニューが提供されることもあります。
施設によっては、お正月にはおせち料理、ひな祭りにはちらし寿司、クリスマスには洋食メニューやデザートが登場するなど、食事の時間が入居者にとって大きな楽しみとなるような工夫が随所に見られます。

食事の内容だけでなく、食堂の雰囲気やサービスにもこだわりがあります。明るく広々とした食堂で、入居者同士が会話を楽しみながら食事をすることで、自然と交流の輪が広がります。

体調が優れない日や静かに食事をしたい場合は、居室での食事提供に対応している施設も多く、入居者1人ひとりの希望や体調に合わせた柔軟な対応が可能です。

また、嚥下機能の低下やアレルギー、糖尿病などの持病がある方に対しては、きざみ食やミキサー食、減塩食、糖質制限食などの個別対応も行われています。

これにより、どのような健康状態の方でも安心して食事を楽しむことができます。

このように、健康型有料老人ホームの食事は、単なる栄養補給の場ではなく、健康維持・生活の質向上・入居者同士の交流・毎日の楽しみを支える重要な役割を果たしています。施設ごとにメニューやサービス内容が異なるため、見学時には実際の食事を試食したり、献立例を確認したりすることをおすすめします。

入浴

入居者が快適な毎日を過ごせるよう、大浴場や個浴などの入浴設備が充実している施設が多いのが特徴です。

大浴場は、広々とした浴槽や開放的な空間が魅力で、まるで温泉旅館にいるような雰囲気を味わえる施設も珍しくありません。

入居者同士で会話を楽しみながらゆったりと入浴できるため、日々のリラックスタイムや交流の場としても人気です。

一方、プライバシーや静かさを重視したい方のために、個浴室を複数用意している施設も増えています。

個浴室は自分のペースでゆっくり入浴できるだけでなく、家族が面会に来た際に一緒に入浴できるようなサービスを提供している施設もあります。

また、バリアフリー設計や手すりの設置、滑りにくい床材の採用など、高齢者が安全に利用できるような工夫が随所に施されています。

原則として自立した生活ができる高齢者が対象のため、入浴時の身体介助サービスは基本的に提供されません。

つまり、入居者自身が自分で衣服の着脱や洗身、浴槽への出入りができることが前提となります。

しかし、入浴中の事故や体調不良など、万が一の事態に備えてスタッフによる「見守り」や「緊急時の対応」がしっかりと整えられているのも安心できるポイントです。


施設によっては、入浴前後にスタッフが声かけや安否確認を行ったり、浴室内に緊急呼び出しボタンを設置して、体調不良や転倒などの際にはすぐに対応できる体制を整えています。

また、日によって体調が優れない場合や、入浴に不安を感じる場合には、スタッフがそばで見守りを行い、安全を確保しながら入浴できるようサポートしてくれます。

このように、健康型有料老人ホームの入浴サービスは、入居者の自立を尊重しつつも、安心・安全に配慮された設備と体制が整っています。

入浴は心身のリフレッシュや健康維持、生活の楽しみのひとつでもあるため、施設選びの際には浴室の種類や設備、安全対策、スタッフの対応体制などをしっかりと確認しておくことが大切です。 

見学の際には実際の浴室を見せてもらい、使い勝手や雰囲気を体感してみると良いでしょう。

レクリエーション、イベント

健康型有料老人ホームの大きな魅力のひとつが、趣味活動やサークル活動、季節ごとのイベントが非常に豊富である点です。

入居者が自分らしく充実した毎日を送れるよう、施設ごとにさまざまなプログラムが用意されています。

これは、単に生活の場としてだけでなく、交流や生きがいづくりの場としての役割を重視しているためです。


趣味活動の内容は多岐にわたり、絵画や書道、手芸、陶芸、園芸、音楽、囲碁や将棋、俳句など、個人の興味や特技に合わせて選べるものが揃っています。施設によっては、講師を招いて本格的なレッスンを受けられることもあり、初心者でも気軽に参加できる雰囲気が魅力です。

また、入居者同士が自主的にサークルを立ち上げ、定期的に活動するケースも多く、共通の趣味を通じて新たな友人ができるきっかけにもなります。


さらに、季節ごとのイベントも充実しています。

春のお花見、夏祭り、秋の紅葉狩り、冬のクリスマス会や新年会など、四季折々の行事が年間を通じて開催されます。

これらのイベントでは、施設内での食事会やコンサート、外出レクリエーション、地域の子どもたちとの交流会など、普段とは違う特別な時間を楽しむことができます。

誕生日会や敬老の日など、個人を祝うイベントも大切にされており、入居者1人ひとりが主役になれる場が用意されています。


こうしたプログラムの充実は、入居者の心身の健康維持にも大きく貢献しています。

趣味や交流を通じて日々の生活に張り合いが生まれ、孤独感の解消や認知症予防、うつ病の予防にもつながります。

また、サークル活動やイベントの企画・運営に入居者自身が関わることで、役割や責任感を持ち、生きがいを感じながら生活することができるのです。


施設によっては、地域住民やボランティアと連携した交流イベントや、外部講師による特別講座など、地域とのつながりを大切にした取り組みも行われています。これにより、施設の中だけでなく、地域社会との関わりも持ちながら、より豊かなシニアライフを送ることができます。

このように、健康型有料老人ホームでは、趣味活動やサークル、季節ごとのイベントを通じて、入居者同士の交流や生きがいづくりを積極的にサポートしています。施設選びの際には、どのようなプログラムが用意されているか、実際の活動の様子や雰囲気を見学してみることをおすすめします。

自分の趣味や興味に合った活動があるかどうかを確認し、より充実した毎日を送れる施設を選びましょう。

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他の介護施設と違うポイント

介護施設にはさまざまな種類がありますが、健康型有料老人ホームは自立支援に重点を置いた独自のサービスを提供しています。

他施設との相違点を詳しくまとめました。

1.入居対象者が「自立」または「要支援」レベルの高齢者

健康型有料老人ホームは、介護が必要ない、もしくはごく軽度の支援が必要な高齢者が対象です。入浴や排泄などの身体介護サービスは原則として提供されておらず、入居後に介護が必要になった場合は退去となります。

2.生活支援サービスと余暇活動が充実

食事の提供や清掃、洗濯などの生活支援サービスが中心で、日常生活の負担を軽減できます。

さらに、レクリエーションやイベント、スポーツジム、図書館、カラオケルームなど、趣味や交流を楽しめる設備やアクティビティが豊富に用意されている点が大きな特徴です。

これにより、健康維持や認知症予防、孤独感の解消にもつながります。

3.医療・介護体制は限定的

医療スタッフや介護スタッフの常駐はなく、医療的なサポートは基本的にありません。

定期健康診断や健康相談、安否確認などは行われますが、医療や介護が必要になった場合は、外部サービスの利用や他施設への住み替えが必要です。

4.自由度が高い生活スタイル

外出や外泊に制限がない施設が多く、プライバシーを重視した個室設計や、個浴室・トイレ付きの居室も多く見られます。

自分のペースで自由に生活できる点が他の介護施設と大きく異なります。

5.入居後の安心感

1人暮らしや高齢者世帯の不安(急な体調変化や孤独感)を解消しやすい環境が整っています。

スタッフによる見守りや、緊急時の対応体制も用意されているため、本人も家族も安心して生活できます。

健康型有料老人ホームを選ぶメリット

健康型有料老人ホームは、自立した高齢者が快適に生活できる環境を提供します。家事や食事の負担が軽減されるだけでなく、趣味や交流も充実しているため、豊かな毎日を送ることができる主なメリットを紹介します。

家事や食事の負担からの解放

健康型有料老人ホームの大きな魅力は、家事や食事の負担がなく、安心して生活できる環境が整っていることです。

高齢になると、毎日の掃除や洗濯、買い物、料理などの家事が大きな負担になることがあります。

健康型有料老人ホームでは、これらの家事を専門のスタッフが代行してくれるため、入居者は自分の時間を自由に使うことができます。

食事も栄養バランスに配慮したメニューが毎日提供され、買い物や調理の手間を感じることなく、健康的な食生活を維持できます。

趣味や交流が楽しめる空間

また、入居者同士の交流や趣味活動ができる環境が充実している点も大きな特徴です。

施設内には、談話室やサークル室、図書室、音楽室など、さまざまな共用スペースが設けられています。

これらのスペースでは、趣味のサークル活動やレクリエーション、季節ごとのイベントなどが定期的に開催されており、入居者同士が自然に交流できる機会が豊富です。

施設によっては、書道や絵画、手芸、囲碁・将棋、音楽、園芸など、多彩な趣味活動が用意されているため、これまでの趣味を続けたり、新しい趣味に挑戦したりすることができます。

プライバシーと交流の両立

さらに、健康型有料老人ホームでは、プライバシーをしっかり確保できる個室が用意されています。

自分だけの空間でゆっくりと過ごすことができ、必要以上に他人と関わることなく、自分のペースで生活できるのは大きな安心材料です。一方で、共用スペースやイベントなどを通じて、他の入居者と交流したいときには、気軽に参加できる環境が整っています。

このように、プライバシーと交流のバランスが取れているため、孤独感を感じにくく、心身ともに健康的な生活を送ることができます。

24時間体制の安心サポート

また、スタッフによる安否確認や健康相談、緊急時の対応など、日常生活の安全面にも配慮されています。

家族が離れて暮らしていても、24時間体制でスタッフが見守ってくれるため、本人も家族も安心して暮らすことができます。

このように、健康型有料老人ホームは、家事や食事の負担から解放され、安心して生活できるだけでなく、趣味や交流を楽しみながら、プライバシーも大切にできる理想的な住まいです。

高齢期を自分らしく、充実した毎日にしたい方にとって、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。

健康型有料老人ホームを選ぶデメリット・注意点

健康型有料老人ホームは高齢者の快適な暮らしを支えますが、介護や医療の必要性が高まった際の対応や費用面の負担など、注意すべきデメリットもあります。安心して暮らすために、契約内容を含めた重要なポイントを紹介します。

介護が必要になると退去の可能性

健康型有料老人ホームは基本的に自立した高齢者を対象としており、介護が必要になった場合は原則として退去しなければなりません。これは、介護設備やスタッフが常駐していないためで、重度の要介護状態や認知症の進行、長期入院など、常時介護や医療的ケアが必要になった場合には、契約に基づいて施設側から退去や転居を求められることが明記されています。

契約書の「退去条件」は必ず確認

また、こうした退去要件は契約書や重要事項説明書に記載されており入居者や家族の意思に関わらず、健康状態の変化によっては途中で住み替えが必要になる点を理解しておく必要があります。特に夫婦で入居している場合、一方のみが介護状態になった場合には、どちらかが退去するか、または2人で介護付き施設などへ転居する必要が出てきます。

医療・介護体制が整っていない

さらに、医療・介護体制が整っていないため、入居後も自身の健康状態の変化に十分注意しなければなりません。日常的な医療ケアや身体介護が必要になった場合、施設内で対応できないため、速やかに他の介護施設や医療機関への転居準備を進める必要があります。長期入院が必要になった場合も、施設によっては一定期間不在が続くと退去勧告の対象になることがあります。

高額な費用にも注意が必要

また、費用面でも注意が必要です。ケアスル介護によると、入居一時金は1,000万〜5000万円程度、他の介護施設と比べて高額な傾向があります。長期間住み続ける場合は経済的な負担も大きくなりますし、費用の支払いが滞った場合も退去要件に該当します。そのため、入居前に費用面や返金制度、将来的な住み替え時の資金計画について十分に検討することが重要です。


このように、健康型有料老人ホームは快適で自立した生活を支える一方、介護が必要になった場合は退去しなければならず、医療・介護体制が整っていないため健康状態の変化には注意が必要です。また、費用面も高額になりやすいことから、入居前に契約内容や将来的なリスクをしっかり確認し、家族ともよく相談しておくことが大切です。

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健康型有料老人ホームの生活に合うタイプの人

健康型有料老人ホームは、「一人暮らしに不安を感じているが、まだ自立して生活できる方」にとって、非常に魅力的な選択肢です。高齢になると、体力や判断力の低下、急な体調不良、転倒や事故のリスクなどから、一人暮らしに対する不安が増してきます。

また、家族が遠方に住んでいる場合や、身近に頼れる人がいない場合は、日々の生活に孤独感や不安を感じることも少なくありません。

健康型有料老人ホームでは、24時間スタッフが常駐し、安否確認や緊急時の対応が整っているため、安心して生活を送ることができます。

また、「家事や食事の負担を減らしたい方」にも最適です。

年齢を重ねると、掃除や洗濯、買い物、調理などの日常的な家事が大きな負担になることがあります。

これらの家事をスタッフが代行してくれるため、入居者は自分の時間を自由に使うことができます。

食事についても、栄養バランスに配慮したメニューが毎日提供され、健康的で美味しい食事を手間なく楽しむことができます。特別な食事制限やアレルギー対応も相談できる施設が多く、安心して暮らせる環境が整っています。


さらに、「趣味や交流を楽しみたい方」にとっても、理想的な環境です。施設内には、趣味活動やサークル、季節ごとのイベントが豊富に用意されており、入居者同士の交流が自然と生まれます。

書道や絵画、音楽、園芸、囲碁・将棋など、多彩なプログラムに参加することで、新しい趣味を見つけたり、同じ趣味を持つ仲間と出会ったりすることができます。こうした交流は、孤独感の解消や生きがいづくりにもつながり、心身の健康維持にも大きく寄与します。

「健康維持や安全な生活環境を求める方」にとって、健康型有料老人ホームは安心できる住まいです。

定期的な健康診断や健康相談、見守りサービスが用意されているほか、バリアフリー設計や安全対策が徹底されているため、転倒や事故のリスクを最小限に抑えることができます。

大浴場や個浴、運動プログラムなど、健康維持をサポートする設備やサービスも充実しており、元気なうちから安心して暮らせる環境が整っています。

このように、自立した生活を維持しながらも、安心・安全・快適な暮らしを求める方にとって、理想的な選択肢と言えるでしょう。

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健康型有料老人ホームを選ぶときのポイント

健康型有料老人ホームは種類も多く、選択には慎重さが求められます。

施設選びでチェックしたいポイントをわかりやすくまとめました。


立地条件

家族や友人が訪問しやすい場所かどうか、また生活圏や医療機関へのアクセスについて考えることは、住まいや施設選びにおいて非常に重要なポイントです。特に高齢者施設や新しい住居を検討する際には、本人だけでなく家族や友人の利便性も大きな要素となります。


以下に、その観点から詳しく説明します。

まず、家族や友人が訪問しやすい場所とは、交通の便が良く、主要な駅やバス停からのアクセスが容易であることが挙げられます。例えば、最寄り駅から徒歩圏内、あるいはバスの本数が多い路線沿いに位置している場合、遠方に住む家族や友人でも気軽に訪れることができます。

また、駐車場が十分に確保されているかどうかも重要です。車での訪問が多い地域では、施設や住居に来客用の駐車スペースがあるかどうかを確認することが必要です。

次に、生活圏について考えると、日常生活に必要なスーパーやコンビニ、郵便局、銀行などが近くにあるかどうかが大切です。

これらの施設が徒歩圏内にあると、本人の生活の質が向上するだけでなく、訪問者も手軽に買い物や用事を済ませることができます。

また、カフェやレストラン、公園などの交流の場が近くにあると、訪問の際に一緒に外出して過ごす選択肢も増え、交流の幅が広がります。


医療機関へのアクセスも非常に重要です。

特に高齢者や持病を持つ方の場合、急な体調不良や定期的な通院が必要になることがあります。近隣に内科や外科、歯科、眼科などのクリニックが揃っているか、また大きな総合病院や救急対応可能な医療機関が車や公共交通機関で短時間で行ける距離にあるかを確認しましょう。

医療機関が近いことで、本人も家族も安心感を持って生活することができます。

さらに、地域の福祉サービスや介護サービスへのアクセスも考慮すべき点です。地域包括支援センターや訪問介護事業所などが近くにあると、必要な支援を受けやすくなります。

これにより、家族の負担軽減にもつながります。

最後に、家族や友人が訪問しやすい環境は、本人の孤立を防ぎ、心身の健康維持にも大きく寄与します。

定期的な訪問や交流があることで、安心感や生きがいを感じやすくなります。

住まいや施設を選ぶ際は、これらのアクセス条件を総合的に考慮し、本人と家族双方にとって最適な場所を選ぶことが大切です。

健康型有料老人ホームを選ぶときのポイント

認知症の受け入れができるのか

多くの高齢者施設では、原則として認知症の方の入居を制限している場合があります。

これは、認知症による行動や症状が他の入居者や施設の運営に大きな影響を及ぼす可能性があるためです。

特に、暴言や暴力、自傷行為、徘徊、他人の金品を盗るといった問題行動が見られる場合、施設側は安全や秩序維持の観点から入居を断ることがあります。

しかし、すべての施設が一律に認知症の方を受け入れていないわけではありません。

施設によっては、認知症の症状が軽度であり、日常生活に大きな支障がない場合や、集団生活が可能と判断される場合には、相談の上で入居が認められるケースもあります。

そのため、認知症の方にはグループホームがおすすめです。
グループホームは、認知症の方のための施設で、専門のスタッフがサポートしながら、少人数で共同生活を送ることができます。
入居するためには、「認知症と診断されていること」「要支援2以上であること」「集団生活ができること」などの条件があります。

また、介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホームでも、認知症の方の受け入れが可能な場合があります。

ただし、施設ごとに介護体制やスタッフの専門性、設備などが異なるため、受け入れ可能な認知症の症状の程度も施設ごとに違います。

そのため、入居を希望する場合は、事前に施設へ相談し、本人の症状や生活状況について詳しく伝えることが重要です。

一方で、認知症の症状が進行し、医療的ケアや常時の見守りが必要となった場合、または集団生活が著しく困難と判断された場合は、入居を断られることがあります。

さらに、入居後に問題行動が顕著になった場合や、医療的な対応が難しくなった場合には、退去を求められることもあります。

このように、認知症の方の入居可否は施設の種類や体制、本人の症状の程度によって大きく異なります。

原則として認知症の方は入居不可とされている施設でも、軽度の場合や個別の事情によっては相談に応じてくれる場合があるため、希望する施設には必ず事前に相談し、受け入れの可否やサポート体制について確認することが大切です。

夫婦や兄弟など親族と入居ができるか

高齢者施設において、夫婦部屋や2人部屋を用意している施設も増えてきています。

これは、長年連れ添ったご夫婦が安心して共に暮らし続けたいというニーズや、親子や兄弟姉妹での同居を希望する方々の声に応えるためです。

しかし、すべての施設で夫婦部屋や2人部屋が用意されているわけではなく、また入居条件や利用方法も施設ごとに異なるため、事前の確認が非常に重要です。

まず、夫婦部屋や2人部屋が設けられている主な施設としては、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)、有料老人ホーム(介護付き・住宅型)、ケアハウスなどが挙げられます。

これらの施設では、夫婦や親子、兄弟姉妹など、2人での入居が可能な専用の部屋を設けている場合があります。

夫婦部屋は、一般的に個室よりも広めに設計されており、リビングスペースやミニキッチンが付いていることもあります。2人で生活することで、精神的な安心感や孤独感の軽減、生活のリズムや趣味の共有など、多くのメリットが期待できます。

一方で、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)などの公的施設では、個室または多床室が主流で、夫婦部屋が設置されているケースは少数です。

特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)で夫婦同室を希望する場合には、空き状況や介護度、健康状態などの条件が厳しくなることもあります。

また、グループホームや小規模多機能型居宅介護施設でも、夫婦入居が可能な場合がありますが、部屋数が限られているため、早めの申し込みや相談が必要です。


入居条件についても施設ごとに異なります。

有料老人ホームでは「夫婦ともに自立または要支援・要介護認定を受けていること」が条件となる場合が多いです。

また、年齢制限や健康状態、認知症の有無なども確認事項となります。

さらに、夫婦の一方が亡くなった場合や、どちらか一方の介護度が大きく変化した場合の対応についても、施設ごとに規定が異なります。

また、一方が重度の介護を必要とするようになった場合、2人部屋から個室への移動や、退去を求められるケースもあるため、事前に契約内容をよく確認しておくことが大切です。

費用面でも注意が必要です。一般的に夫婦部屋や2人部屋は、個室2部屋を利用するよりも割安になることが多いですが、施設によっては入居一時金や月額利用料が高めに設定されている場合もあります。

食事や介護サービスの利用料金が個別に発生するケースもあるため、詳細な見積もりを取ることをおすすめします。

このように、夫婦部屋や2人部屋を希望する場合は、希望するエリアや施設の種類、入居条件、費用、将来的な対応などを総合的に比較検討し、納得のいく施設選びを行うことが大切です。

施設ごとに条件や対応が大きく異なるため、必ず事前に直接問い合わせて最新の情報を確認し、安心して新しい生活をスタートできるよう準備しましょう。

夫婦や兄弟など親族と入居ができるか
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まとめ

健康型有料老人ホームは、元気な高齢者が自立した生活を送りながら、必要な支援や交流の機会を得られる住まいです。

家事や食事のサポートが充実しており、入居者は家事の負担を減らして趣味や交流を楽しむことができます。

多彩なイベントやプログラムも用意されており、新しい趣味や仲間との出会いも魅力です。

原則として介護や医療的なケアが必要になった場合は退去が必要となるため、将来的な住み替えも視野に入れておく必要があります。

また、入居一時金や月額利用料が比較的高額な傾向があるため、費用やサービス内容、退去条件などをしっかり確認しましょう。

見学や体験入居を活用し、自分の希望や生活スタイルに合った施設を選ぶことが、安心で快適なシニアライフにつながります。


健康型有料老人ホームに関する

よくある質問

Q.介護が必要になった場合はどうなりますか?
A.

健康型有料老人ホームは、元気な高齢者が自立した生活を送りながら、必要な支援や交流の機会を得られる住まいです。

家事や食事のサポートが充実しており、入居者は家事の負担を減らして趣味や交流を楽しむことができます。

多彩なイベントやプログラムも用意されており、新しい趣味や仲間との出会いも魅力です。


原則として介護や医療的なケアが必要になった場合は退去が必要となるため、将来的な住み替えも視野に入れておく必要があります。

また、入居一時金や月額利用料が比較的高額な傾向があるため、費用やサービス内容、退去条件などをしっかり確認しましょう。

見学や体験入居を活用し、自分の希望や生活スタイルに合った施設を選ぶことが、安心で快適なシニアライフにつながります。


Q.認知症の方は入居できますか?
A.

基本的に認知症の方の入居はできない施設が多いです。

特に、徘徊や著しい記憶障害、問題行動が見られる場合は、他の入居者の安全や生活環境を守る観点から入居を断られることが一般的です。

ただし、症状がごく軽度で、日常生活に大きな支障がない場合には、個別に相談に応じてくれる施設も一部存在します。

認知症の方の受け入れ体制や対応方針は施設ごとに異なるため、事前にしっかり確認することが大切です。


Q.どんなサービスが受けられますか?
A.

主に食事の提供、居室や共用部の清掃、洗濯、フロントサービスなどの日常生活支援が中心となります。また、季節ごとのイベントや趣味活動、体操やレクリエーションなど、入居者同士の交流や生きがいにつながるサービスも用意されています。介護サービスは外部の訪問介護事業所と連携して提供される場合もありますが、施設によっては介護サービスの提供がない場合もあるため、必要な支援内容を事前に確認しましょう。

Q.どんなサービスが受けられますか?
A.

医療スタッフ(看護師や医師)が常駐している施設は少なく、基本的には定期健康診断や健康相談、体調不良時の緊急対応が中心です。日常的な医療行為や急変時の対応は、近隣の医療機関と連携して行われます。持病がある場合や医療的ケアが必要な方は、医療体制が整った施設や、医療機関が近隣にある施設を選ぶと安心です。

Q.費用はどのくらいかかりますか?
A.

施設の立地や設備、サービス内容によって大きく異なりますが、ケアスル介護によると、入居一時金として1,000万円〜5,000万円程度が必要な場合が多く、月額利用料は15万〜70万円程度が目安となります。

月額費用には家賃・管理費・食費・共益費などが含まれますが、介護サービスや医療費、レクリエーション費用などは別途かかる場合もあります。契約前に費用の内訳をしっかり確認しましょう。

Q.夫婦や兄弟で入居できますか?
A.

夫婦部屋や2人部屋を用意している施設もあります。夫婦や兄弟姉妹で一緒に生活したいという希望に応えるため、広めの居室や2人用の部屋を設けている施設も増えています。ただし、部屋数が限られているため、早めの問い合わせや見学、申し込みが必要です。また、夫婦や兄弟のどちらかが介護度が上がった場合の対応も施設ごとに異なるため、将来的なことも含めて相談しておくと安心です。

豊富な臨床経験と高度な専門資格を活かし、医療・介護分野における正確で信頼性の高い情報監修を行っています。
監修者

海野 和看護師

この記事の監修者情報です

2006年に日本消化器内科内視鏡技師認定証を取得し、消化器系疾患の専門的な知識と技術を習得。2018年にはNCPR(新生児蘇生法専門コース)の認定を取得し、緊急時対応のスペシャリストとしての資格を保有。さらにBLS(HeartCode®BLSコース)を受講し、基本的生命維持技術の最新知識を習得。豊富な臨床経験と高度な専門資格を活かし、医療・介護分野における正確で信頼性の高い情報監修を行っています。

【保有資格】

日本消化器内科内視鏡技師認定証(2006年取得)
NCPR(新生児蘇生法専門コース終了認定証)(2018年取得)
BLS(HeartCode®BLSコース)受講済み

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