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相談支援従事者初任者研修とは?受講要件や研修内容、実務経験、相談支援専門員になるまでの流れを解説

頼りがいのある表情で対応する職員女性

相談支援従事者初任者研修とは、障がいのある人が地域で生活していくための支援を行う「相談支援専門員」になるために必要な研修です。

近年、障がい福祉サービスの利用者増加に伴い、相談支援専門員の需要が高まっています。改正法(令和6年4月1日施行)では、地域生活の支援体制の充実や、多様な就労ニーズに応じた支援の推進などが示されています。

「相談支援専門員になりたいけれど、初任者研修って何をするの?」「自分の経歴で受講できるのか不安...。」という疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、研修の目的や内容、受講資格、修了後のキャリアまでをわかりやすく整理し、制度の全体像を解説します。

相談支援従事者初任者研修の受講を検討していて、制度や要件を整理して知りたい方はもちろんのこと、研修を修了した後、どのような働き方やキャリアにつながるのかを確認したい方もぜひチェックしてみてください。

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    障がい福祉分野での就職やキャリアアップを目指す方
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笑顔で会話をする職員女性たち
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相談支援従事者初任者研修とは?

相談支援従事者初任者研修は、障害者総合支援法および児童福祉法にもとづく相談支援に関する研修で、都道府県等が実施します(法令の改正履歴・施行日はe-Gov法令検索の最新施行版で確認できます)。

障がい福祉制度や権利擁護、アセスメント、サービス等利用計画の作成など、相談支援に必要な知識と実務を体系的に学びます。

この研修を修了し実務経験の要件を満たすことで、相談支援専門員として配置されることが可能になります。

ここでは、相談支援従事者初任者研修がどのような位置づけの研修なのか、また相談支援専門員という職種とどのように結び付いているのかを解説します。制度上の役割と実務との関係を理解することで、この研修がなぜ重視されているのかが見えてくるでしょう。

出典:相談支援従事者研修事業の実施について

相談支援従事者初任者研修の位置づけ

相談支援従事者初任者研修は、障がい者総合支援法および児童福祉法に基づき、都道府県などが実施する法定研修です。

厚生労働省が定めた標準カリキュラムに沿って、都道府県が地域の実情に応じて実施します。カリキュラムの基本構成は全国共通ですが、実施方法(対面・オンライン併用など)や日程は都道府県により異なります。

計画相談支援や障がい児相談支援に従事するには、この研修の修了が制度上の要件とされており、一定の実務経験を満たしたうえで修了することで、相談支援専門員として配置される条件を満たします。

相談支援専門員との違いや関係

相談支援専門員は、障がいのある人や家族の相談を受け、意向を踏まえてサービス等利用計画を作成し、モニタリングや関係機関との調整を行う専門職です。

初任者研修は、その業務を担うための基盤を形成する教育課程にあたります。

研修では制度知識だけでなく、意思決定支援や権利擁護の考え方、アセスメントや会議運営などの実務技術を演習を通じて学び、専門職として求められる視点と対応力を身につけます。

項目

相談支援専門員

相談支援従事者初任者研修

位置づけ

障がいのある人の相談を受け、支援を調整する専門職

相談支援専門員になるために受ける研修

主な役割

サービス等利用計画の作成、モニタリング、関係機関との調整

制度、権利擁護、アセスメント、計画作成などを学ぶ

実務との関係

現場で直接支援を行う

実務を行うための知識・技術を身につける

法的な位置づけ

配置基準で定められた専門職

相談支援専門員になるための修了要件

目的

利用者に合った支援を提供すること

相談支援専門員として必要な力を養うこと

こうした修了要件があることで、支援の質が一定水準に保たれています。

パソコンやタブレットを用いて話をする職員たち
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相談支援従事者初任者研修の目的

相談支援従事者初任者研修の目的は、障がいのある人が本人の意向に沿って地域で生活できるよう支える相談支援専門員を育成することにあります。

研修では、保健・医療・福祉・就労・教育など複数の分野を横断して活用する支援の考え方を学び、ニーズ把握から目標設定、サービス等利用計画の作成までを一連の流れとして習得します。

さらに、支援が難しいケースについても検討や助言の方法を学び、現場で安定した支援を行える力を高めます。

出典:令和7年度高知県相談支援従事者初任者研修 開催要綱

対象となる支援業務

本研修は、障がい福祉制度に基づく指定相談支援業務に従事する人を対象としています。具体的には、障がい者総合支援法による計画相談支援と、児童福祉法による障がい児相談支援が該当します。

いずれも利用者ごとに計画を作成し、定期的に状況を確認しながら関係機関と調整を行う業務であり、高度な調整力と制度理解が求められます。

初任者研修を修了し実務経験を満たすことで、これらの業務を担う配置要件を満たすことになるのです。

出典:1 相談支援従事者初任者研修標準カリキュラム(座長)案 参考資料1

学びの場に参加する白衣姿の女性スタッフたち
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相談支援従事者初任者研修のカリキュラム内容

ここでは、相談支援従事者初任者研修で学ぶ具体的なカリキュラムの構成を整理します。

新カリキュラムでは講義と演習が連動しており、制度理解から実務での活用までを段階的に身につけられるよう設計されています。

出典:『障害者相談支援従事者研修テキスト』のご案内

講義で学ぶ内容

講義では、相談支援業務の基盤となる制度や考え方、専門職としての姿勢を体系的に学びます。障がい者総合支援法や児童福祉法の理念、サービス提供の仕組み、他制度との関係などを理解し、制度全体を俯瞰できる力を養います。

また、権利擁護や意思決定支援の考え方、専門職としての倫理や行動規範についても学び、相談支援の土台となる視点を身につけます。主な学習領域を以下にまとめました。

項目

内容

障がい福祉制度

障がい者総合支援法・児童福祉法の理念、サービス体系、制度運用

権利擁護

自己決定の尊重、意思決定支援、虐待防止、成年後見制度

専門職倫理

相談支援における専門職倫理(自己決定の尊重、個人情報保護、利益相反の回避など)

演習・実践で学ぶ内容

演習では、3〜5名程度のグループに分かれ、架空の事例を用いてアセスメントシートの記入やサービス等利用計画案の作成を実践します。また、ロールプレイ形式でサービス担当者会議の進行役を体験し、多職種との連携場面を具体的に学びます。

利用者の情報を整理して課題や強みを把握し、目標設定からサービス等利用計画の作成までを一連の流れとして体験します。

さらに、関係機関と連携する場面を想定した会議の進め方も学び、実務に近い形で対応力を高めます。

演習で扱う主なテーマ

  • アセスメント(本人・家族の状況整理、ニーズの把握)
  • サービス等利用計画の作成(目標設定・計画案作成)
  • サービス担当者会議の進行と多職種連携
  • 地域資源の活用と情報共有の方法
学びの場に参加する学生たち
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相談支援従事者初任者研修の受講資格・要件

ここでは、相談支援従事者初任者研修を受講するために必要となる実務経験や要件について整理します。

資格の有無や従事してきた業務内容によって条件が異なるため、自身がどの区分に該当するのかを確認することが重要です。

必要な実務経験(3年・5年・10年のルール)

受講資格となる実務経験は、保有資格や業務内容に応じて3年・5年・10年の3区分に分かれています。

医師、社会福祉士、介護福祉士などの国家資格保有者は、相談支援業務または直接支援業務において3年以上かつ実際に業務に従事した日数が1年あたり180日以上(3年で540日以上)の要件を満たす必要があります。

一方、社会福祉主事任用資格者や保育士などは5年以上、特定の資格を持たない場合は福祉・医療現場での直接支援業務を10年以上行っていることが求められます。

区分

主な対象

必要な実務経験

3年

医師・看護師・社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士など

相談支援または直接支援業務 3年以上

5年

社会福祉主事任用資格者、保育士、児童指導員など

相談支援または直接支援業務 5年以上

10年

特定資格を持たない支援職

直接支援業務 10年以上

出典:相談支援従事者研修事業の実施について
出典:令和7年度高知県相談支援従事者初任者研修 開催要綱

対象となる職種とカウントされる業務(福祉・医療・就労・教育)

実務経験として認められる業務は、障がい福祉分野に限らず、医療や教育、就労支援の現場まで幅広く含まれます。

分野

主な職場・機関

実務経験として認められる業務例

福祉

障がい者支援施設、グループホーム、児童養護施設、高齢者施設

利用者の生活支援、介助、相談対応、家族との連絡調整

医療

病院、診療所、訪問看護ステーション、保険薬局

入院・通院患者の介助、医療相談、退院支援、在宅支援の調整

就労

障がい者就業・生活支援センター、就労移行支援事業所

就労に関する相談対応、職場定着支援、関係機関との調整

教育

特別支援学校、教育相談機関

教育相談、進路指導、本人・保護者との面談

出典:相談支援従事者研修事業の実施について
出典:令和7年度高知県相談支援従事者初任者研修 開催要綱

福祉分野では障がい者支援施設や高齢者施設での支援業務、医療分野では病院や訪問看護での介助や相談業務が対象です。

就労分野では障がい者就業・生活支援センターでの相談業務、教育分野では特別支援学校での教育相談や進路指導も該当します。

これらの業務が「相談支援」または「直接支援」に該当するかが判断基準になります。

  • 利用者や家族の相談に応じ、助言や調整を行うものは「相談支援」
  • 入浴・排せつ・食事などの介助や日常生活の支援にあたるものは「直接支援」

教育分野では、特別支援学校での進路指導や教育相談のうち、障がいのある児童生徒およびその保護者に対する継続的な相談支援業務が対象となります。一般的な学級担任業務のみでは実務経験として認められない場合があるため、詳細は都道府県の実施要綱で確認してください。

費用を計算機で確認する様子
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相談支援従事者初任者研修の実施方法と費用

ここでは、相談支援従事者初任者研修がどのような体制で実施され、どれくらいの期間と費用がかかるのかを整理します。

自治体ごとの差が出やすい項目であるため、標準的な仕組みと目安を把握しておくことが重要です。

実施主体(都道府県)

都道府県または都道府県知事が指定した研修事業者(社会福祉協議会、福祉人材センター、民間研修機関など)が実施主体となって運営されています。

修了時には、都道府県または指定研修事業者名義の修了証書が交付され、配置要件の確認資料として使用されます。

講師は、国の指導者養成研修を修了した者が担当し、特に演習やケース検討の進行には、相談支援業務の経験を有する実務者が配置される仕組みです。

研修日数・時間数(例:7〜8日、42.5時間)

標準カリキュラムは合計42.5時間とされています。一方、実施日数や実施方法(対面・オンライン等)は自治体要綱により異なります。従来のカリキュラムから演習の比重を増やし、実習を必須化した構成に変更されました。

研修は7〜8日程度で実施されることが多く、講義・演習・実習を組み合わせた構成となります。

自治体によってはオンライン講義を取り入れつつ、演習は対面で行う形式も採用されています。

区分

標準時間の目安

内容

講義

約11時間

制度、権利擁護、倫理、相談支援の基礎

演習

約31.5時間

アセスメント、計画作成、ケース検討

実習

研修内に組み込み

居宅訪問や地域資源の確認など

出典:令和7年度高知県相談支援従事者初任者研修 開催要綱

費用の目安(都道府県差あり)

研修費用は自治体ごとに設定され、受講者または所属事業所が負担します。

受講料は数千円から1万円台が多く、講義免除の有無で金額が変わる場合もあります。

加えて、指定テキストの購入費や会場までの交通費、宿泊が必要な場合の費用も自己負担となるのが一般的です。

項目

目安

受講料

約7,000〜10,000円程度

テキスト代

約3,500円前後

その他

交通費・宿泊費など

出典:令和7年度高知県相談支援従事者初任者研修 開催要綱
※都道府県により異なります。最新の費用は各都道府県の実施要綱で確認してください。

頼りがいのある表情で対応する女性職員
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相談支援従事者初任者研修を修了すると何ができる?

相談支援従事者初任者研修を修了した後に、どのような業務に就けるのか、またどのような資格的な位置づけが得られるのかが気になっている方も多いのではないでしょうか。

相談支援専門員として働くまでの制度上の流れもあわせて確認しましょう。

相談支援専門員として働くまでの流れ

初任者研修を修了し、所定の実務経験要件を満たすことで、指定相談支援事業所などで相談支援専門員として配置されることが可能になります。

相談支援専門員は、障がいのある人や家族の相談を受け、サービス等利用計画の作成やモニタリングを行う専門職です。

さらに、初任者研修の講義部分は、サービス管理責任者や児童発達支援管理責任者の要件にも位置づけられており、福祉事業所の運営や支援体制を支える役割にもつながります。

相談支援専門員として配置要件を継続するため、一定期間ごとに現任研修を受講する運用があります。現任研修の受講要件は、自治体の実施要綱で確認してください(例:過去5年間に2年以上の相談支援実務経験など)。

ステップ

内容

1

法令で定められた実務経験(3〜10年)を満たす

2

初任者研修(講義・演習・実習)を受講・修了

3

修了証書をもとに相談支援専門員として配置される

4

初任者研修修了後5年以内に現任研修を受講する必要があります。現任研修の受講要件として、過去5年間に2年以上の相談支援業務の実務経験があることが求められます。期限内に更新できない場合は、相談支援専門員としての配置要件を満たせなくなります。

頼りがいのある表情で対応する女性職員
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まとめ

相談支援従事者初任者研修は、相談支援専門員として活動するための基礎を築く研修であり、障がい福祉分野における重要な制度の一つです。

障がい福祉制度や権利擁護、アセスメント、計画作成、多職種連携などを体系的に学ぶことで、利用者の意向に沿った支援を実現できる力が養われます。

受講には実務経験が求められ、修了後も現任研修による継続的な更新が必要となるため、専門性を維持しながら長く携わる仕組みが整えられています。

制度の仕組みをきちんと知っておくことで、利用者に合った支援を考えやすくなるでしょう。

相談支援従事者初任者研修に関する

よくある質問

Q.相談支援従事者初任者研修は誰でも受けられますか?
A.

受講には、自治体が定める実務経験等の要件を満たす必要があります(要件は自治体により異なる場合があります)。障がい福祉、医療、教育などの分野で定められた実務経験を満たしていることが前提条件です。

自治体によっては定員制で、現在または将来の従事予定がある人が優先される場合もあります。

Q.相談支援従事者になるにはどんな資格が必要ですか?
A.

国家試験はなく、「実務経験」と「初任者研修の修了」の組み合わせで資格要件を満たします。

国家資格を持つ人は3年以上、保育士などは5年以上、資格がない場合は10年以上の支援業務経験が必要です。まず自身の実務歴を確認することが重要です。

Q.相談支援従事者初任者研修を修了したらその後どうなります?
A.

修了すると、相談支援専門員として配置される要件を満たします。ただし、初任者研修の修了から5年以内に現任研修を受講し、かつその間に相談支援業務の実務経験を継続している必要があります。この更新を行わない場合、相談支援専門員としての配置要件を満たせなくなります。

Q.相談支援専門員は誰でもなれるの?
A.

実務経験と研修修了の条件があるため、誰でもすぐになれる職種ではありません。

研修では事例検討や演習、実習が課され、修了後も現任研修による継続的な学びが必要です。こうした仕組みにより、専門職としての質が保たれています。

執筆者

[介護サーチプラス]編集部

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